- 優れた伸縮や復元特性、耐湿熱特性(20%×20万サイクル、85℃/85%RH)
- 印刷による配線形成
開発概要 膜構造制御ポリマー合成技術×導電フィラー分散制御技術
IoT/5Gが注目される中、ウェアラブルやロボティックス分野等の更なる普及・用途拡大に向け、伸縮・柔軟性を有する様々な基材に追従するストレッチャブルエレクトロニクス用導電ペーストの開発に取り組んでいます。
独自のポリマー開発と導電フィラーの分散制御により、優れた伸縮耐久性を有する、デバイス作製において実用的な導電ペーストです。

開発品の特長
- 優れた「伸縮導電耐久性」を実現
- 印刷による伸縮性基材への配線形成が可能
- 優れた耐湿熱性を実現
伸縮デモ動画
開発品の特性
印刷方式 | スクリーン印刷 |
---|---|
硬化条件 | 80~120℃ / 30min |
体積抵抗率(Ω・cm) | 2.0×10-4(Ω・cm) |
繰り返し伸縮耐久性 | 20%×20万回伸縮時も導通維持 |
*上記は代表値であり、保証値ではございません
試験片構成と試験条件

伸長率:20%
伸縮速度:10mm/s
試験環境:23℃ 50%RH

20万回の伸縮サイクル経過後でも抵抗値の大幅上昇なし

数分で初期の抵抗値にほぼ復元

高温高湿度保管後も初期の抵抗値を保持
開発品の用途例



技術概要膜構造制御ポリマー合成技術×導電フィラー分散制御技術
本開発では、当社の技術基盤である「膜構造制御ポリマー合成技術」と「導電フィラーの分散技術」により、繰り返し伸縮特性や環境耐性と印刷適性に優れたストレッチャブルエレクトロニクス用導電ペーストを実現しました。
膜構造制御ポリマー合成技術
・膜構造制御
様々な特性にあわせたポリマー設計を行い、1次構造(分子配列、分子量、分子量分布など)が制御されたポリマー合成が可能です。これにより、伸縮耐久性や環境耐性、基材密着性などの特性を付与することができます。

様々な1次構造のポリマーにより、以下のような様々な自己組織化された膜構造を形成し、膜物性を制御することができます。

・膜構造と力学物性
ポリマーの1次構造および膜の構造を制御することにより、伸縮特性を発現させています。
[ 応力-ひずみ曲線 ]


導電フィラー分散制御技術
構造制御したポリマーと導電フィラーとの親和性向上により導電フィラーの分散性を制御することで、伸縮(弾性変形)に耐えうる導電パス設計と、印刷適性に優れた導電ペーストを実現しました。
