経営計画
長期構想「SIC27」
~生活者・生命・地球環境の課題解決に貢献する企業グループに向かって~
東洋インキグループは現在、2027年をゴールとした長期構想「SIC27」を掲げています。これは、およそ2年間にわたり、世界中の若手社員から経営層までが参加し、多くのテーマに付いて議論を重ねた結果をまとめたものです。2018年から2027年までの期間を通じて、100年先まで持続的に成長できる企業体質へと変革し、また、事業活動を通じて、生活者・生命・地球環境の課題解決に貢献する企業グループとなることを目指しています。


企業活動コンセプト「Scientific Innovation Chain」
長期構想SIC27の期間において、東洋インキグループは「Scientific Innovation Chain(サイエンティフィック・イノベーション・チェーン)=SIC」を企業活動コンセプトとしています。これは、企業活動の行動者である全社員が、革新的に発想し、科学的に実行することで、一つひとつの変革を達成し、それらが連鎖していくことでグループ全体の企業体質を変革するような大きな力としていくことを表しています。この企業活動コンセプトがそのまま長期構想の名称にもなっています。
提供価値「For a Vibrant World」
東洋インキグループは、あらゆる企業活動の成果として、「すべての生活者・生命・地球環境がいきいきと共存・共生する世界の実現」という価値を提供することを目標としています。この提供価値を「For a Vibrant World(フォー・ア・ヴァイブラント・ワールド)」と表現しています。
中期経営計画「SIC-Ⅱ」
~新たな時代に貢献する生活文化創造企業を目指す~
東洋インキグループでは、長期構想に基づいて中期経営計画を立てています。2021年1月からスタートした中期経営計画「SIC-Ⅱ」は、長期構想SIC27の第2段階にあたり、2023年12月までの3カ年をその期間としています。SIC-Ⅱでは、新型コロナウイルスの影響により変わりつつある新たな社会ニーズに対して、真に必要とされる価値を提供し続けていく企業となるべく、「新たな時代に貢献する生活文化創造企業」を目指す姿として掲げます。
基本方針① 事業の収益力強化
戦略的な高収益事業群の形成と低収益事業の継続的な再編や改革により、持続成長が可能な強靭な事業ポートフォリオの構築を目指します。グローバルでのパッケージ市場に向けた環境調和型のインキや接着剤の展開、5GやIoT市場関連部材の拡販により、収益源の事業をさらに伸長させるほか、貼付型医薬品の開発促進やリチウムイオン電池材料の育成などにより、新たな収益の柱の確立を目指します。一方で、構造的な市場縮小が続く出版・商業印刷向けインキや顔料事業については、事業効率を高めるための構造改革を継続し、収益体質の強化を進めていきます。
基本方針② 重点開発領域の創出と拡大
SIC-Ⅱでは「サスティナブル・サイエンス」、「コミュニケーション・サイエンス」、「ライフ・サイエンス」の3つを重点開発領域として設定し、新たな社会ニーズに対して真に必要とされる価値を提供していきます。サスティナブル・サイエンスでは、環境調和型製品やリサイクルシステムなどを展開し、持続可能でグリーンな社会の実現に向けた新素材やシステムを創出していきます。コミュニケーション・サイエンスでは、センサー向け材料や導電材料などデバイスの基盤となるキー素材とソリューションで5G・IoT社会への貢献を目指します。ライフ・サイエンスでは、メディカルや次世代印刷分野で、人々の生活を豊か・健やかにする製品やソリューション創出へ挑戦していきます。また、研究開発機能を再配置するとともに、重点開発領域への資源配分を強化することで、新たな社会ニーズに対して強固な技術基盤を応用展開し、事業の創出と拡大を加速させていきます。
基本方針③ 持続的成長に向けた経営資源の価値向上(企業体質の変革)
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進やESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組み強化により企業体質を変革し、企業インフラである経営資源の価値向上に努めていきます。
SIC-Ⅱにおける主要業績指標
中期経営計画SIC-Ⅱ 計数目標 | |
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連結売上高 | 3,000億円 |
連結営業利益 | 220億円 |
営業利益率 | 7.0%以上 |
ROE | 7.0%以上 |