ページの先頭です。
ページ内移動用のリンクです。

2008年

drupa2008 出展先行情報(1)

2008年5月13日 発表

2008年5月13日 掲載

出展製品概要1:LED-UV硬化型オフセットインキ

東洋インキ製造株式会社
RC販売推進部長 古賀 研介

LED-UV硬化型オフセットインキ「FD LEDシリーズ」は、専用の発光ダイオード(LED)から発せられる紫外線で硬化乾燥する薄紙用オフセット枚葉インキである。「FD LEDシリーズ」は、従来の紫外線ランプで乾燥するUV硬化型インキと同等のインキ性能を達成しており、当社は「FD LEDシリーズ」を省エネルギーで環境負荷が少ない次世代インキと位置付け、印刷の革新にチャレンジするユーザに向けて提供する。

そもそもUV硬化型オフセットインキは、通常の酸化重合乾燥型のオフセットインキに比べて環境調和性が高い印刷システムとして評価されている。
最も大きな特徴は、VOCを含まないという点である。通常のインキは、固体または高粘度の樹脂を有機溶剤に溶解させており、印刷した際にそれらの溶剤が揮発蒸散するために、印刷作業時の安全操業や、印刷物の残留溶剤による健康被害が考慮すべき課題となっている。UV硬化型インキは、紫外線を照射することで光重合反応を起こす低分子有機化合物を溶剤として使用し、印刷乾燥工程の際にはそれらがすべて重合硬化してしまうので、溶剤の揮発蒸散が起こらない。
もう一つの特徴として瞬間乾燥という点が挙げられる。通常のインキで高速乾燥を実現する場合、熱風ドライヤーによる加熱で溶剤の蒸散を促進させるという方法がとられるが、その際、電気あるいは可燃ガスによる空気加熱のためにCO2が排出される。UV硬化の場合も紫外線ランプを発光させることでCO2は発生するが、その量は非常に少なくなる。

今回drupaで紹介するLED-UV硬化型オフセットインキ「FD LEDシリーズ」は、UV印刷の環境調和性をさらに強化したもので、産業用LED-UV照射システムを搭載したオフセット枚葉印刷機に対応する。LED-UV照射システムにはさまざまなメリットがあるが、主なメリットを以下に示す。

  1. 1. LEDはランプ方式と比べて消費電力が極めて小さい(約1/4)。これは、紫外線ランプの発光メカニズムがアーク放電によるものである一方、LEDは半導体の電場発光を利用していることによる。結果、エネルギーコスト(電気代)を節約でき、CO2排出量は大きく抑えられる。
  2. 2. LEDが発する光には赤外線が含まれておらず、発熱が少ない。その結果、フィルムなど耐熱性の低い被印刷体への印刷や、印刷機そのものへの熱影響が小さいため、印刷精度の調整が少なくて済み、印刷機自体の劣化も抑制できる。
  3. 3. 光源となる素子がランプと比べて長寿命(約12倍)であるため、光源交換頻度を大幅に削減できる。
  4. 4. LEDは瞬時に点灯・消灯が可能である。ランプ方式で必要だったウォームアップやクールダウンの時間がなくなるので、作業効率が向上する。
  5. 5. 紫外線照射装置が非常にコンパクトであり、従来のような広い機械設置スペースを必要としない。

LEDの発光波長帯域は、紫外線ランプのそれと比較して極めて鋭いピークを示す。この特徴的な発光帯域に適した効率的な乾燥性を得るべく、当社は新規に顔料、樹脂モノマー、光重合開始剤の開発と最適化を行い、この「FD LEDシリーズ」を完成させた。この新たなインキとシステムのコラボレーションによって、省エネルギー・省スペースが達成され、従来のUV印刷システムにきわめて優れた革新性をもたらすものと考えている。
今回のdrupaにおいては、東洋インキグループブースで紹介するほか、LED-UV照射システム搭載印刷機を開発したリョービ株式会社のブース(ホール17ブース番号A06)でも参考出品として印刷デモンストレーションが行われる予定である。

欧州におけるインキ事業戦略

TOYO INK EUROPE S.A.
取締役社長 塩野 正美

一昨年のIPEX2006展(英国・バーミンガム)以来、東洋インキグループは欧州におけるオフセットインキ事業の構築を本格的に進め、現時点において16カ国※で販売代理店ネットワークを構築するまでに至っている。この2年間で、我々は我々のプランにおける第一ステージの目標レベルには、ほぼ達成できたと満足している。

※ 2008年4月現在の販売代理店ネットワーク(国名アルファベット順、トライアルを含む)
ベラルーシ、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、オランダ、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、スロバキア、トルコ、イギリス

今回のdrupa2008からは、次なる第二ステージとして、以下の目標を掲げている。

  1. 1. 販売代理店をさらに増やし、欧州全体をカバーする販売ネットワークを構築する。
  2. 2. 直販を行う拠点も数ヵ所設置し、エンドユーザのニーズをより的確に把握できる体制を構築する。
  3. 3. 主要なターゲットセグメントは、スペシャリティ、ニッチプロダクトの分野である。すなわち、水なしインキ、水なしUV硬化型インキ、LED-UV硬化型インキ、広演色インキ(カレイドインキ)など、当社の技術力や価値が発揮され、顧客に認められうる製品群を中心に提供していく。
  4. 4. これまでの輸入販売のみのビジネスモデルから、バルク輸入・子詰め対応の生産設備を欧州に設置し、インキ品質のみならず容器対応についても細やかにフォローできる体制づくりを、今年4月より進めている。この体制を応用した次ステップとして、インキの調色やカスタマイズも可能な仕組みづくりを推し進める。

マスボリュームあるいはコモディティなインキの提供については、戦略的な優先度は高くはないものの、視野に入れていく。今後は環境問題や製造コストに配慮しつつ、グローバルに等しく高品質のコモディティインキを提供できるような仕組みづくりを推し進める。
また、東洋インキグループは欧州市場参入において独善的な姿勢で臨むのではなく、市場での協調と顧客への価値提供を第一に志向する。すなわち、競合他社との無為な競争に資源を費やさず、戦略的にWIN-WINとなりうる販売・技術・補完生産といった事業提携も積極的に視野に入れていく。

なお、インクジェットインキ事業においても、我々は年々欧州市場におけるプレゼンスを向上させてきており、現在約20社の欧州顧客と取引および開発を行うまでに至っている。これは、東洋インキグループの名称およびブランドが欧州において一定の認知を受けるレベルになってきた証左であると判断している。今回のdrupa2008を経て、OEMインクジェットインキメーカーとしての事業体制を一層強化していく所存である。
短期・中期でのインクジェットインキ事業における具体的戦略を以下に示す。

  1. 1. OEMインクジェットインキメーカーとしてメジャープレイヤーを目指す。
  2. 2. 今後の成長分野であるUV硬化型インクジェットインキに的を絞っていく。
  3. 3. 日本から欧州に技術ノウハウを移管し、OEMのポジションに不可欠なR&D・技術サポート体制を構築する。
  4. 4. フランスにあるインクジェットインキ用顔料の生産機能を活用したスキームによって、インクジェットインキの現地生産体制を早急に立ち上げ、欧州の地場のOEMインキメーカーとしての地位の確立を目指す。

本件に関するお問い合わせ先
東洋インキ製造株式会社
広報室 春田/安達
〒104-8377東京都中央区京橋2-3-13
TEL: 03-3272-5720

以上



更新日:2008年05月13日