新たな「事業」への挑戦

トーヨーケム株式会社

技術本部 先端材推進部第2グループ T.I.(写真左)

メディカルサイエンスユニット推進部 A.K.(写真右)

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技術本部 先端材推進部

第2グループ

トーヨーケム株式会社

T.I.

メディカルサイエンス

ユニット推進部

トーヨーケム株式会社

A.K.

グループの力を挙げて、人々の健康を支えるという新領域へ。

長期の視点に立ち、ヘルスケア市場へフォーカス。

エレクトロニクスや自動車、食品といった製品で使用される素材が今日の事業の柱となっている東洋インキグループですが、その一方で、10年先、100年先を見据えた長期構想において、既存の事業に留まらない成長戦略を描いています。その一環として、ヘルスケア市場への本格参入を目指すプロジェクトがグループを挙げてスタートしています。「ヘルスケアは国内外において安定的に成長が見込まれているマーケット。グループが長年培ってきた技術やノウハウを活かしながら、社会へ貢献できる分野。そこに参入の意義があります」プロジェクトをマーケティング・営業面からリードするメディカルサイエンスユニット推進部のKは語ります。本プロジェクトでは、グループにおいてヘルスケア分野に知見を持つメンバーが結集し、グループが有するヘルスケア製品をさらに拡販するために顧客開拓を行いながら、市場調査を通して新たな価値を提供することを目指しています。「将来的には、東洋インキグループならではと言えるような技術や製品を確立して、ヘルスケア市場において確固たるポジションを築くことが目標です」

得意分野で、新規参入の壁に挑む。

新たな市場へ挑戦する上ではまず顧客ニーズを探る必要がある、その前提のもとにプロジェクトのメンバーは最初のステップとして医薬品メーカーへのアプローチを始めました。しかし、それは簡単なことではありませんでした。営業にあたったKはプロジェクト開始当初のことをこう語ります。「ヘルスケア分野は、人の健康に関わる製品を扱う市場であることから、安全性をとても重要視するマーケットです。そのため安全性を担保できる既存の材料や方法を有しない当社はアポイントを取ることさえ困難でした」医療業界では、採用実績のない新製品であると安全性の評価に多額の費用と膨大な時間を要するため商談がストップしてしまうことも珍しくありません。メンバーは試行錯誤の末、最も参入可能性が高い製品として、既に実績がある粘着剤に開発を絞ることを選択しました。技術担当としてプロジェクトに参加する技術本部先端材推進部のIは振り返ります。「当社の得意分野である粘着剤なら、これまでの技術を活かして付加価値の高い製品を開発できると考えたのです」粘着剤にターゲットを絞り、医療用テープや医薬品のメーカーへアプローチした結果、「蒸れにくく皮膚に優しい粘着剤」や「薬の効果をしっかり発現できる粘着剤」などの具体的なニーズが浮かび上がってき、最終的には新たなお客様と共に開発テーマを立ち上げる運びとなりました。

自らがパイオニアとなる、という誇りを持って。

導入にあたって国の使用認可が必要となる医薬品業界は、新たな材料を採用する上で手続や費用といったコストを大きく要する分野。新たなお客様のゴーサインのもと、そこに踏み切ることができ、プロジェクトは一気に動き出しました。そして具体的な開発工程の中で、衛生性や低刺激性といった医薬・医療品ならではの要件が明らかになってきたと、技術担当Iは振り返ります。「従来の製品とは比較にならないほどの高い衛生性が求められるため、これまでの生産工程とは大きくやり方を変える必要がありました。そこで、当社の研究所と一緒になって新たな生産プロセスを模索・検討し、量産が可能な段階まで技術を蓄積しています」現在、プロジェクトの成果として、特に衛生性が求められる貼付薬やポリマーを使用した添加剤など、開発案件も増え、実績化しつつあります。紆余曲折を経て、本格的な市場化への軌道に乗りつつある本プロジェクト。事務局として牽引したKは、既存の技術を活かして新たな市場を切り開いていく面白さを、こう語ってくれました。「自分たちがパイオニアであるという誇らしさ。採用までには長い時間を要するものの、実績が生まれれば長期にわたってそのフィールドで事業展開できることもやりがいです」ヘルスケア事業がグループを支える新たな柱となる日を心に描き、メンバーは意欲的にプロジェクトを推進しています。